アスリートの栄養学

すべての向上心ある人のために

目標設定には「2つの数字」が盛り込まれてなければならない。

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モチベーションを高いレベルに維持して、本番で成果を上げるうえで「目標設定」はとても大切な要素です。

いくら練習を積み重ねても、あるいはいくら才能に恵まれていても、目標設定に無頓着なアスリートが上達することは不可能です。

 

一流のアスリートは壮大な目標を設定しているから、つらい練習に耐えられる。

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まず、目標ありき。

あるとき、イチロー選手はこう語っています。

 

 自分にとって、満足できるための基準は少なくとも誰かに勝ったときではない。自分が定めたときに出てくるものです。

 

 目標には「2つの数字」が盛り込まれていなければなりません。

 

それは、達成したい目標記録と、達成期限です。

 

つまり、「私は100メートル10秒台で走る!」ではなく「私は今年の12月末までに10秒台で走れるようになる!」が正しい目標設定です。

 

もう一つ大事なことがあります。

 

それは目標を達成することよりも、達成意欲を最大にすることを優先させなければならないということです。

 

少し手を抜いても達成できるような目標はバーが低すぎるのです。

逆に、高いレベルの達成意欲を維持できるのなら、たとえその目標が達成できなくても構わないのです。

 

達成確率60%の目標がやる気を最大限に高めてくれる。

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 では、達成確率をどのレベルに設定すればよいでしょう。

目標は高すぎてもダメ、低すぎても問題があります。

 

たとえば、目標の高すぎるアスリートは、「これ達成するのは無理だろうな・・」と考えてしまい、手を抜いてしまう可能性があります。肝心のモチベーションも上がりません。

一方で低すぎる目標も「こんなの簡単だ」と考えてしまい、やはり手抜きが起こってしまいます。

 

目標設定水準に関しては、さまざまな実験が行われていますが、自分の実力より少し高い目標がいちばんよいようです。

 


心理学に、「マクルランド理論」というのがある。

ハーバード大学の心理学者デビッド・マクルランド博士はハーバードの学生を被験者にしてたくさんのグループに分け、輪投げをやらせた。

その際、ルールを一つだけ設けた。

「的までの距離は自由に設定していい」というルールである。そして博士は学生のしぐさ、態度、目つき等をつぶさに観察し、どのグループが輪投げに真剣に取り組んでくれるかを見て、以下の結論を得た。

 

 それは「5回のトライで3回入る距離に的を置いたグループが最も真剣に輪投げに取り組んでくれた」という事実である。

 

 つまり、達成確率60%はやる気を最高レベルに引き上げてくれるのだ。それより達成確率が低ければ「これは難しい!」と考えてしまいやる気が高まらない。60%よりも達成確率が高ければ手抜きをしても達成できるから、やはりモチベーションが上がらない。

(※「児玉光雄のスポーツの急速上達を身につける本」より引用。)

 

も最大限の努力を積み重ねることにより、ようやく達成できるような適正な目標設定をすることにより、あなたのモチベーションは最大になるのです。