いい結果を出すアスリートの「睡眠力」
最近では、ベッドやマットレスのCMにトップアスリートが出演することが多い。
大リーガーの青木宣親
キング・カズ、、
錚々たる面々が睡眠に関わるCMに出演しているのです。
身体が資本のアスリートにとって、心身を休める「睡眠」が大切であることは選手ではなくてもわかりますね。
アスリートの睡眠時間
アスリートは、一般の方々より少し長めに睡眠しています。
ある調査で110人のアスリートの生活習慣を調べたところ、アスリートたちの平均睡眠時間は、昼寝も含め、8時間4分でした。
日本人の平均睡眠時間が7時間14分というデータがあるため、アスリートの方が1時間弱睡眠が長いのです。
彼らは高い負荷のトレーニングを日々続けている上に、試合のスケジュールも入ってきます。
身体を回復するための睡眠時間が、一般より長くなるのは当たり前のことかもしれません。
アスリートがしっかり睡眠を取る大切さ
「睡眠を削ってでも練習したい」こともあるかもしれませんが、アスリートにとって睡眠もトレーニングの一環です。
これは研究でも明らかになっています。
(※参照 :「爆睡術」西田昌規)
スタンフォード大学のシェリ・マー博士は、大学のテニス部の選手を対象に実験を行いました。最初の2~3週間は通常のスケジュールでトレーニングを行ってもらい、その後の5~6週間、10時間睡眠をとってもらったのです。
すると、短距離のトレーニングタイムは短縮され、レシーブの正確性も向上しました。
別の実験では、バスケットボール部の選手に、5~7週間、10時間睡眠をすすめたところ、練習でフリースローが入るようになったなど、競技パフォーマンスの大幅な向上が見られたのです。
このバスケットボール部員は、10時間睡眠をすすめられていましたが、実際の睡眠時間は8時間20分ほどでした。
それでも、この効果が見られたということは、睡眠をとることを「意識する」だけでも、パフォーマンスが上がると考えられます。
「もっとも気をつけていることは寝ることです」
メジャーリーグで長く活躍するイチロー選手の睡眠に対する考えです。
もっとも気をつけていることは寝ることです。
(※「夢をつかむ イチロー262のメッセージ」より)
睡眠が大切というのは、スポーツだけに限った話ではありません。
遅くまで起きて勉強したり、仕事をしたり、何か作業をしていても効率が上がらないことは明らかです。
夜に予定が入るときは、まず「睡眠時間を確保すること」を考えて、逆算して計画するようにしましょう。
練習や勉強、仕事など、思い切り集中してやり遂げれば、心地よい眠りがやってくるものです。
日々の練習を充実させることが、結果的に睡眠に余裕を持つことにつながってくるでしょう。
▼参照
爆睡に直結する「心地よい疲労」を得るためにおすすめの運動は何か。
どんな部屋、どんな環境にするとぐっすりと眠れるのか。
夜寝る前に飲むものは何がいいのか。・・・
最新の医学的な知見を含めて、具体的な方法、考えを明らかにしてくれます。