「下半身→上半身→体幹」の順に体を鍛えたほうがいい理由。
身体をイチから鍛え直そう、これから体づくりに取り組もうという場合は、上半身、下半身、体幹と全身の主要な筋肉をバランスよく鍛えたい。
そのときに重要なのが鍛える順番です。
効率よく全身を鍛えるための順番
効率よく鍛えるためには、お尻、太もも、ふくらはぎの下半身をまず鍛えてから、胸、肩、上腕、背中といった上半身を鍛え、体幹である腹部、脇腹、腰背を鍛えるのが正しい。
下半身を最優先するのは、下半身には上半身よりもサイズの大きな筋肉が集中しており、それだけ大きな負荷で鍛えなければならないから。
先に上半身を鍛えることにパワーを使ってしまっては、下半身を鍛えるために必要な高負荷に耐えられないという状態になりかねないのです。
また体幹は、体の重心部分で、背骨や骨盤を支える筋肉が集中しています。体のバランスを保ちながら姿勢を維持するのに重要な役割を果たします。
そのため体幹トレーニングを先にしてしまうと、疲れにより正しいフォームが保てなくなる可能性がでてきます。
理解しておきたい「全面性の原則」
トレーニングをする方々には、「お腹を引き締めたい。」「胸筋をつけたい。」など、それぞれ目的があるはずです。
しかし、どんな目的でも、実現するためにはバランスよく運動を組み合わせる必要があります。これを「全面性の原則」といいます。
例えば、大胸筋を鍛えることを考える。
両手でダンベルを前に押し出すときに大胸筋が引き締まり、
背中にある僧帽筋は伸びることになる。
この場合、大胸筋はメインで動く「主働筋」、僧帽筋は主働筋をサポートする「拮抗筋」ということになる。
どんな動作にも、この主働筋と拮抗筋が関係しあっています。
このとき、僧帽筋も同時に鍛えられているのでは?思うかもしれないが、実際は僧帽筋には負荷はかかっていないため、筋量アップにはつながりません。さらに、大胸筋ばかり鍛えるとバランスが悪くなるのかと思うかもしれないが、どんなに鍛えても一部の筋肉のみが永遠に増量し続けることはありません。
そのため、熱心にトレーニングをされているのに、なかなか筋量が増えないと思ったときは拮抗筋が原因かもしれません。
このような関係が、全身の筋肉で存在します。
「バランスよく鍛える」ことはどんな目的の方にも重要なのです。