「うどんは消化がいい」の嘘。肉や魚は本当に消化されにくいのか?
よく言われる「うどんは消化にいいから...」という言葉がありますが、うどんなどの炭水化物はほんとうに消化されやすいのでしょうか?
■「うどんは消化にいい」の嘘。
過食嘔吐者の協力を得て、実験をした方がいます。
ラーメン、パスタ、野菜類、ご飯などの炭水化物中心の食事をしてもらう。そして30分ほどしてから、指を喉に入れて吐いてもらいます。
すると、
ラーメンはほぼ原型のまま出てきます。野菜類もほぼ未消化のまま。米粒も原型のままだったのです。1時間後も同じ結果だったそうです。
次の日に、改めて次は肉、魚、チーズ、豆腐などのタンパク質だけにします。同じように30分ほどで指にのどに入れて吐いてもらいます。
すると、
今度は吐けなかったのです。無理矢理に吐こうとすると、胃液がでてくる。つまり、わずか30分ほどで肉類などは消化されていたのです。
学生時代などに、飲み過ぎて吐いた経験はないでしょうか?少し思い出していただきたいのですが、そのときに出てきたものはほとんどが炭水化物だったのではないかと思います。
うどんなどの炭水化物には、「消化にいい」というイメージがあるかもしれませんが、実は、肉や魚のほうが早く消化されるのです。
■肉は、消化されやすい。
上記の実験からもわかるように、「肉は、消化にいい」のです。正しくは、早い段階で消化されます。肉や魚は、10分くらいで消化して胃から消えてしまうのです。
焼肉などで大量に食べて、胃がもたれるなどのイメージがあるため、「肉は、消化に悪い」と言われますが、これは間違っているということです。
胃液には、タンパク質を分解する酵素であるペプシンが含まれます。しかし、炭水化物は、唾液で分解できなければ、次は十二指腸なのです。タンパク質のほうが先に分解されるのです。
■胃もたれの原因は、炭水化物。
食べ過ぎ、飲み過ぎのための胃腸薬や消化剤があります。それらに含まれる主な成分は、「アミラーゼ」です。これは膵臓や唾液に含まれる消化酵素。
つまり、胃もたれや胸焼けを防ぐのは、炭水化物を分解する酵素であるアミラーゼなのです。胃もたれの原因は、炭水化物だということです。
「炭水化物が消化にいい」「肉や魚は消化に悪い」というのは、単なるイメージに過ぎないのです。
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